誰でもある煩悩、そのうち欲望の根源が煩悩です。それによって心が惑わされその結果苦しみがおきます。特にその煩悩が108あるといわれているその中心である3つが貧・瞋・痴です。
<貧>は貧欲でむさぼりのことです。我欲や利欲を求めてやまないことです。<瞋>は怒りのことです。利己の我侭や憎しみや恨みの怒りです。<痴>は無知のことです。ただの無知識のことではなく仏法の教えを知らず悶々としていることです。愚か(愚痴)とも解釈されてます。
これらの三毒の心を清らかにし静め、平安の気持ちに入ることを仏陀釈尊は教えたのです。
日本人の私も短気な一人です。タイでよく「チャイイエン、チャイイエン」と言われます。つまり“冷静になさい。怒らずゆっくり考えなさい、行動しなさい”と言うことです。かといってタイ人の約束など時間にルーズなのはよくないのを知っているのか疑問です。慈悲のある正義の怒りはいいのです。又、日本には物が溢れています。そして金儲け主義や金銭万能主義が横行しています。最近“もったいない”をアフリカの一女性が教えてくれたのを知っていますね。
この貧瞋痴を生活順守の規範にして生きるのもいいものです。
* 身口意は、悪行の反対である10善行の教えです。
・身;殺し、盗み、淫ら
・口;嘘、悪口、二枚舌(両舌)、綺語
・意;貧・瞋・痴(どん・じん・ち)
@このBLOGの言葉の説明を多くの人に読んでいただいており感謝しています。しかし「痴」が病偏の中が<疑~癡>になっている文字もあるのに気がつきましたか。それは東洋漢字にない古い中国文字と理解しています。
@お経真言宗(講談社)の10善戒の説明にある10番目の痴は<不邪見>となっています。
@中村元著「原始仏教」のなかで“シンガーラの教え”の項がある。三毒のことは「貪欲・怒り・迷い」との説明に加え、『恐怖』のことがある“悪い行いをしない四つのしかた”(P321)として説明している。世俗の生活をしている人の行為規定、戒めである。2千年以上前のお釈迦さんの教えであるが、段々変わるようです。<2017.09.28追記>
≪貪・瞋・痴≫へのアクセスが一番多いのは、多くの方に未だ仏教用語が浸透していないからでしょうか。それとも何か求めているものがあるのでしょうか。私のBLOG「suchitooの独り言」は、其の努力を日々しているが、煩悩の塊をもった熟年日本人僧侶のページです。此処5年は、半分タイ、半分日本で「布教・奉仕・交流」をしている日々です。
タイで活動しているHP(Wat JApan)は、http://kawai.serveber.com/~masahiroです。そこには今までの想いが書いていありますのでご覧ください。
Matsushita Shoko【ボランテア僧侶】<WAT Japan in Saitama>をOpen。上記のHP内にあります。