テーラワーダ仏教国を人口比で見るとタイの92%、ビルマ(ミャンマー)の約85%につぎスリランカの約70%となっています。そのうちスリランカでは紀元前243年にはインドのマヒンダ長老によってもたらされた、と言われています。スツーバ(仏塔)も古く、高くそびえています。その当時の王都アヌラダープラに今も残る大塔などとあわせ荘厳な仏都です。タイには13世紀スリランカから仏教が伝えられたといわれていることを歴史的遺跡や教説から簡単に知ることはできません。基本は同じですが、特に西洋の植民地化で衰退したスリランカ(シンハリ)仏教です。18世紀にはタイから授戒方式などを再移入しています。そこのところを前提にして確認の旅をしました。
タイ仏教とスリランカ仏教の特徴は、出家制度(タイは短期出家もあるがスリランカでは還俗はない)、托鉢(スリランカでは村の僧侶以外行かない)、尼僧の存在(スリランカはいない)、仏教語の研究(タイはパーリ語、スリランカではパーリ語とサンスクリット語)、仏陀の日(スリランカでは満月の日<ポーヤ>は特別休日)などの違いがあり布教と修行がされています。
過去の仏教遺産や地形、民族などから寺院や仏像の形態も仏陀の教えから異なって当然です。しかし大きくは同じです。ただ平和を求める仏教に対し他民族の宗教が政治的対立をあおっているのなら残念です。そんな光景や意見を沢山見聞きしました。