信仰の対象として「悟り」を得たブッタ(佛陀)を崇め敬う形が<仏像>と言える。上座部仏教国(タイ)や大乗仏教国(日本)では釈尊の死後その原典である経典に登場する形が仏像や仏塔(仏舎利)などである。タイと日本の仏像の違いを概観する。タイ語ではプラブッタループ、英語ではImage of Buddhaと言う。
・タイでは釈迦如来像が一般的、一部観音菩薩像もある。日本では浄土宗の阿弥陀如来像、真言宗の大日如来像、禅宗系は釈迦如来像等、が本尊それ以外に日蓮宗のお曼荼羅もある。如来→菩薩→明王→天部そして祖師(開祖)像も含まれる。
・色と形はタイでは金(黄金)色の坐像や立像が一般的。日本は金色より材質の地の色で坐像が主体。顔も様々で十一面観音、馬頭観音があったり沢山の手を持つ千手観音もある、片足を立てた像もある。
・印相(通印)はタイでは法界定印(禅定印)、施無畏印(不安や恐れをとり除く)、与願(希望や願いを与える)、触地印(降魔印)が多い。又実際の瞑想(禅定印)の手の形はいろいろある。日本の阿弥陀如来像は九種の組み合わせの印相が一般的。
・材質はタイでは純度が60%のワットトライミットの黄金仏もあるが、外に設置する際は石(コンクリート)製、屋内では金銅製が多い。日本では東大寺や鎌倉の大仏などは主に金銅製。木製や乾漆、粘土も使われている像もある。
・仏像の周辺はタイでは「一衣一鉢」なので持ち物はない。日本は薬師如来像に代表されるように手に持ったり行事の仏具も多い。又脇侍で対になったものもある。
@写真上はワットパクナム(禅定印)、下はワットタンマカーイソン(施無畏印と与願印)。
@http://kawai.servebeer.com/~masahiroは、Wat Japan(タイ日本寺院)のホームページです。