タイで日本人僧侶として「托鉢」をしたその想いを<詩>で表現しました。
BLOG以外<川柳>でも執筆しましたのでそれも投稿します。
1、詩(さいたま市民文芸発表予定)
辞書で《托鉢》を引くと「乞食する」とでている
インド生まれのお釈迦さんは食を托鉢で得ていた
修行に励み 寄進には法施で返す
托鉢僧は男性の僧侶だけではない
ミャンマーの尼僧たちの托鉢行は荘厳
日本では虚無僧がいる 誰も食は寄進しない
金銭の寄進をする
タイはお釈迦さん時代そのままの托鉢行
修行生活の中心は托鉢行にある
あるとき日本の高齢の僧侶が托鉢に挑戦した
僧衣は日本式 鉢をもち素足で歩く
誰も寄進しない
日本仏教僧からは功徳がないのでは
と 邪心が脳裏を掠める
市場の前に立ち続けること三十分
高貴な老婦人が鉢に食をいれ合掌
覚えたパーリ語のお経を読む サピピヨー・・・
跪いた姿から立ち上がるのを手で制止
続いて日本式のお経を早口で読む
数日後同じ婦人に出会った
続いて他の方たちも寄進
日曜には近くの大学生たちも寄進する
托鉢中質問や希望もある
「日本人か 宗派は 寺院は 日本語を教えて・・」
地元との交流や托鉢修行の次は何ができるか
いや 何もできないだろう
日本人僧として読経と感謝そして幸せを祈るだけ
ナーモータッサパカワトー アラハト・・・
2、川柳(ANA社友誌発表済み)
・托鉢で 余った物は また寄進
・托鉢で 日本僧より タイの僧
・欲しがると 誰もくれない タイの朝
・托鉢は 僧侶に功徳 得るは福
・犬よけに 自転車使い 托鉢に
・托鉢に ご贔屓がある もてる僧
・托鉢で 遠くにいかず 重いから
・ニーモン*と 呼ばれていても 知らん顔 *僧を呼ぶ言葉
・托鉢で 目立ち負けする 日本僧
・<番外編>
・カメラ好き 式をしながら 写す僧・
・日本語の 教え子二人 見習僧